要町ホームケアクリニック(医療法人社団 和顔会)
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吉澤明孝先生インタビュー

先生の大事にしていること
Q.在宅医療で大事にされていることを教えてください。
A.在宅医療を始めた時から“患者様がご家族様と一緒に楽しく過ごせること”を大事にしています。国が在宅医療を認めた平成6年より在宅医療を実施していますが、様々な患者様との関わりの中で、このような思いに至りました。
患者さんとのエピソード
Q.患者さんとのエピソードを教えてください。
A.在宅医療を始めるきっかけになった患者様が思い出されます。その患者様は頭頚部末期がんで要町病院に入院し、食べ物や飲み物は喉を通らない状態でした。
病気が進行するなか、筆談で自分に「もう家に帰れないのか?」と書かれたので、奥様に相談したところ奥様からも「死ぬ前にもう一度敷居をまたがせてあげたい」と希望されました。ただ、患者様には定期的な点滴が必要で、当時、自宅で点滴を行うことは一般的でなかったのです。そこで、私は「患者様が希望されるのであれば、私がご自宅に出向いて点滴をすればいいだけのことです」とお話しし、ご自宅での診療を開始しました。すると、病院では一度も笑わなかった患者様がニコニコ笑い始め、なんと飲み物も少し飲むことができるようになったのです。二ヶ月後に、患者様は亡くなりましたが、ご家族との大事な時間を自宅で過ごされました。
私はこの患者様をお見送りし「病院で末期がんの治療を続けることが果たして良いのだろうか?自宅で家族と暮らす時間を作ることが大切なのではないか?」と強く感じ、それが在宅医療を推し進めるきっかけとなりました。
コミュニケーションで大事にしていること
Q.患者さんとコミュニケーションしていくことで大事にしていることをお聞かせください。
A.医療と看護の原点は“傾聴”“共感”“手当て”であると考えています。これを病院だけでなく在宅でもしっかりと行えるようスタッフと取り組んでいます。
また緩和ケアでは“ユーモア”を大事にしています。不安を感じている患者様やご家族様に対して、厳しい表情をしていては不安が募るばかりです。
頑張っている患者様やご家族様に対して、笑顔を絶やさず傾聴、共感、手当をするようにしています。これは医学教育で学んだわけではなく、これまでご一緒してきた何千人もの患者様とそのご家族様から学ばせていただいたことです。
これから目指す先
Q.どんな在宅医療を目指していらっしゃいますか?
A.これから在宅医療を背負っていく先生方の参考になるステップ(踏み台)になりたいと考えています。在宅医療のニーズは今後高まっていくと思われますが、医者の質の担保が重要な課題です。私の病院では多くの医師、看護師などが、地域医療をチームで支えるべく、病院から安心して帰れる地元(地域)づくりを目指して頑張っています。
みなさんへのメッセージ
Q.最後に皆様へのメッセージをお願いします。
A.在宅医療は地域の皆さんで作るものです。特に、医師・看護師と介護職の方々との連携が重要です。よく介護職の方々から、「お医者にはちょっとお話ししにくくて」といわれますが、医者・看護師も介護職の方々の持つ情報を求めています。ぜひ遠慮なく医者・看護師に話しかけてほしいと思います。
そうすることで患者様の情報が共有され、本当の意味で“患者様と中心とした在宅医療”ができると考えています。
私も、ケアマネジャーさんや訪問看護師さんとメールアドレスを交換し、メル友になって患者様の情報を気軽に共有していますよ。
ご依頼の流れ
まずは在宅医療相談センター050-5577-7279にお電話ください。担当オペレーターがお客様の情報をお伺いいたします。その後、「いしくる」の登録クリニックよりご連絡がございます。